ADHDは「受け入れること」と「克服すること」のバランスが大切です その2

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こんにちは!

カウンセリングルームすのわ・臨床心理士の南です。

前回の記事では、ADHDという特性との向き合い方について

1 『受容と改善のバランス』という視点
2 受容とはADHDという脳の特性を理解し納得すること
3 改善とはADHDの特性をなくそうと努力すること

についてお伝えしました。

ADHDは「受け入れること」と「克服すること」のバランスが大切です その1

今回のその2では、受容と改善の程よい関係についてみていきます。

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4.受容と改善のバランスをとることが大切

 “受容”と“改善”について、それぞれメリットはあるものの、“受容”に偏りすぎると『周りの人から、何も努力していない、と誤解される』、“改善”に偏りすぎると、『自分自身が疲れてしまう』というデメリットがあることをお伝えしました。

“受容”も“改善”も、必要で大事なアクションです。しかし、どちらかに偏りすぎないこと、つまり『バランスをとること』が大切なのですね。

ここでの『バランスをとる』って、どんなイメージでしょうか。

私は、

受容と改善のバランス

    ||

『苦手なこと』に対して、『自分のADHDとしてのどういう特性が影響しているかを冷静に見極めつつ(受容)、周りの助けも借りながら適度に努力する(改善)こと』

だと思っています。

この“適度”がミソです!

時として“カンペキ”なゴールを目指してしまいがちですが、『ADHDの特性にマッチしたゴール』を設定することで、おのずと『頑張りすぎる』というトラブルを防ぐ(適度な努力を続ける)ことができます。

これを踏まえて、その1で登場したラーメン屋さんのKさんに提案しましょう!

Kさん、自分の“ミスしやすい時“を分析して(受容)、上司に『店が混雑しているときは焦ってミスをしやすいので、レジ打ちは比較的空いている時間帯にがんばりたい』と伝える(改善)のはどうでしょうか。Kさんは、”改善“を加えたことで、『空いている時間でミスのないレジ打ちをする』というゴールに向かって、自分から働きやすい場をつくることができます。またミスのないレジ打ちのために、一日の終わりにミスが起こった状況をノートに書いて分析して、明日からの反省をするという”改善“もできます。

次に、パートナーと住むMさんに提案です!

Mさん、パートナーに『自分は物のカテゴリー分けが苦手だから(受容)、いくつかのカテゴリーごとの入れ物を用意してほしい』と頼み、自分はパートナーに用意してもらった入れ物に、日々の書類や物を入れておく(改善)のはどうでしょう。

Mさんは、“受容”することによって『雑誌に出てくるような整然とした部屋作り』から、『無理なく、大ざっぱな分類を続けること』にゴールが変わり、適度に頑張りつづけられますよ。

5.まとめ

 いかがでしょうか。何か思い当たる部分がありましたか?

今回は、ADHD当事者が『自分の苦手なこと』について、『ADHDの特性として受け入れる』ことと『克服するために頑張る』ことのバランスについてお伝えしてきました。

大事なことは、『一度バランスを見直しても、繰り返し見直しを続けていくこと』です。

どんな時が見直しのポイントか。

それは、冒頭でもお伝えしたように、苦手なことに対して、何かしらの対処をしているのに、自分自身・周りとの関係で『どこか、しっくりきていない』感じがあったときです!

この『どこか、しっくりきていない』感じを、見直しアラームだと捉えましょう!

 そして、いつもお伝えしていますが、『“受容”と“改善”のバランスを見直す』という作業も、ひとりでは難しい時があります。それこそ、自助グループやカウンセリングで『誰かと一緒に考えること』も、ひとつの『バランスをとった行動』かもしれませんね。

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『ADHDは「受け入れること」と「克服すること」のバランスが大切です その2』へのコメント

  1. 名前:Tomo* 投稿日:2016/09/08(木) 19:50:12 ID:84dffc14c

    昨年、ADHDと診断されました。しかし変わり者、怠け者だと言われ続ける今日に、受け入れることが出来ずにいます。
    その度に他の人と同じ様に出来るように、人一倍努力しないといけないと責める毎日です。
    まずは受け入れ、簡単なことから続ける習慣を持とうと思います。
    ありがとうございます。

    • 名前:kazuyuki 投稿日:2016/09/09(金) 22:38:21 ID:fd97ee961

      Tomoさん
      コメントありがとうございます。ADHDの方は、これまでに責められることを多く経験して、自分で自分を責めてしまっている人が多くいます。でも責めることで余計に委縮してしまって、自分の能力をより小さなものにしてしまいがちです。
      小さなことから受け入れて、小さな成功体験を積み上げてみて下さい。少しずつ変わっていきますよ!

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