ADHDのパートナーをサポートしよう!パート1

こんにちは!

カウンセリングルームすのわ・臨床心理士の南です。

この記事は、ADHDの人をパートナーに持つ方向けて書かれています。

この記事を読んで欲しい人はこんな人

・ADHDのパートナーについイライラしてしまっている人

・ADHDのパートナーにうんざりしてしまっている人

・ADHDのパートナーとの関係を少しでも良くしたい人

あなたは、ADHDの人との生活に『もう、イライラ!』を感じていませんか?

リビングに脱ぎ捨てられた靴下、机周りに散らばる本と書類とゴミ。『どうしよう、カギがない、書類提出が間に合わない!』という騒動の繰り返し。

それでも、パートナーには、愛すべきところ、尊敬できるところがたくさん。

できれば、自分もパートナーもイライラせず、にっこり笑顔の生活を過ごしたいものです。

そのために、あなたができることは『仕組みづくり』です。

この記事では『片付け』について、ADHDのサポーターが押さえておきたい『仕組みづくり』のコツをお伝えします。

「片付けられない」のはADHDの特性です

ADHDの人は、どうして『片付けられない=アイテムが散らばる』のでしょうか?

実は、あなたが自然に行っている『片付ける』という行動には、『アイテムに意識を向け続けること』『アイテムの種類や重要度を見極める』『他の刺激に気を散らさない』といったADHDの人が苦手とするスキルの集合体なのです。また、ADHDの人の中には、注意(視点)を一点に向けることが苦手なため、『アイテムが片付けられてないこと』に気付きにくい場合もあることを覚えておきましょう。

片付けの仕組みづくりは、アイテムの“定位置”をセットすること

ADHDの『片付け』サポートは『“定位置”をセットする』ことと、『声をかけること』です。

今回は、代表的な2種類のアイテムについて具体的に説明したいと思います。

定期・時計・カギといった『お出かけ必須アイテム』の定位置はココ!

これらの“定位置”は玄関にセットしましょう。玄関の理由は、『帰ったらすぐに戻す!』という流れがつくりやすいからです。

 あなたがすることは、小さな入れ物を玄関に置き、パートナーに『ここに入れてね』と笑顔で言うだけです。

片付け

 これでもう解決!という期待は禁物です。長い目でみることが、イライラしない秘訣です。アイテムが玄関以外においてあれば、『カギが迷子だよ~』と、その度に声をかけていきましょう。だんだんと、『帰宅したら“定位置”にアイテムを置く』という行動を体が覚えて、習慣になっていくはずです。

領収書、請求書、手続き書類などの『事務系の大事な紙アイテム』の定位置はココ!

このアイテムの理想的な“定位置”は、デスクやパソコンなどの、カバンを開け閉めする場の近くです。その理由は、先ほどと同様、カバンから出して、真っ先に入れられるからです。

あなたがすることは、“定位置”に引き出しやカゴをセットすることと、『大事な紙はここね!』と声をかけること。

『え?事務系の大事な紙、というまとめ方は、おおざっぱ過ぎるのでは?』と思われる方もいるかもしれません。それは当然です。

しかし、ADHDの人にとっては、『これは食費のレシート、これは月末までの請求書で‥・と『事務系アイテム』をより細かく分ける行動は、とても苦手。だからこそ、『おおざっぱでいいから、大事な紙をとりあえず分けておく』やり方が長続きする方法なのです。

『とりあえず大事な紙をなくさなかった!』で100点満点!

そして、そこから先の処理(紙を種類ごとに分ける、不要なものは捨てる、など)はあなたの役割にしましょう。

はこ

 ここでは、代表的な2種類のアイテムの例を挙げました。

大切なことは、『片付けて!』ではなく、『“定位置”に戻して』と伝え続けること

 冒頭でもお話したとおり、ADHDの人にとって『片付け』という行動は苦手なスキルの連続で、『やらなきゃ』という思いが『やるぞ』という行動になるまでのハードルは非常に高いということを理解しましょう。

そのハードルを少しでも下げる『仕組み作り』が、『“定位置”をセットする』ことと、『声をかけること』なのです。

当ルームでは「ADHDの子どもやパートナーを理解したい、支えたい」という思いを持っている家族の方のお手伝いもさせていただきます。

あなたがADHDのことをより理解して、関わり方や声のかけ方を少し変えるだけで、ADHDの家族との関係をもっとストレスが少なく、親密なモノにしていけるかもしれません。

「関係を変えたい!」と思った今がその時です。勇気を出してお問い合わせください。まずは気軽なご質問からでも結構ですよ!

この記事のまとめ

  • ADHDの『片付け』サポートは『“定位置”をセットする』ことと、『声をかけること』
  • 『お出かけ必須アイテム』の定位置は、玄関にセットする
  • 『事務系の書類アイテム』の定位置は、デスクやパソコンなどの、カバンを開け閉めする場の近くにセットする
  • 『片付けて!』ではなく、『“定位置”に戻して』と伝え続ける

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