ADHDのための段取り術 -これだけは押さえておきたい7つのこと-
こんにちは!
カウンセリングルームすのわ・臨床心理士の南です。
この記事では、ADHDの人が共通して苦手としている段取り・計画立てについて、ADHDのあなたが押さえておくべき段取り術の7つのポイントをお伝えします。
読んで欲しいのはこんな人
・いつもやるべきことに囲まれて、圧倒されてしまっている人
・計画を立てることが出来ずに、手当たり次第に行動することに疲れてしまっている人
・計画を立てるが、計画に無理があり、いつも計画通りに出来ないで困っている人
特に、あれもこれも、やるべきことは山ほどあふれ、どこから手をつけたらいいか分からなくなっている、そんなストレスから解放されたい人にはおすすめの内容になっています。
1 やることリストを作り、毎日10分はリストの見直しに使う
リストは必ず手帳やノートなどに書き、いつも持ち歩くこと。裏紙やメモなど無くなってしまうものは使わないようにしましょう。
★南は付箋を利用して、1つの1つやることを書いて、ノートに貼っています。貼ったりはがしたり出来るので、便利です。
★リストはgoogleカレンダーやスマートフォンのアプリを使うこともできますが、慣れていない人はアナログのノートをお勧めします。新しいアプリなどは慣れないなど使い勝手の悪さが中断のキッカケになりがちです。
2 完璧に使いこなすことより、継続が大事
ほとんど人がやることリストを完璧に使いこなしたいと考えます。完璧主義は三日坊主の始まりです。一番良いやり方でなくてもOKです。少なくとも3ヶ月はリストを使いましょう。使い方は徐々に改善していくこともできます。まずは習慣になるまで続けましょう。
3 やることに日付・時間をつける
いつやるのか書いていない項目は、リストを作る効果を半減させてしまいます。必ずいつやるのかを考えて日付と時間も書き込む癖をつけましょう。
4 優先順位をつける
優先すべき順番に番号をつける方法でも、重要度と緊急度を分ける方法でも良いですが、優先度の高いものが終わるまでは、次のモノに手をつけないようにしましょう。これは大変かもしれませんがとても重要です。
5 大きな課題は段階的に処理をする
苦手な課題、大きな課題は小さな段階=ベビーステップに分けて書きましょう。
「これを行うためには、はじめに何をする必要があるか?」を考えて、1つの項目は、1つの行動になるようにしましょう。苦手な課題、大きな課題は小さなステップ=ベビーステップに分けて書きましょう。
例:ブログを更新する:アイデアを付箋に書く⇒下書きを書く⇒清書に1時間取り組む、を繰り返す⇒校正をする
6 時間の見積もりには余裕を持たせる
余裕を持った予定を立てましょう。ADHDの特徴に時間の見積の甘さがあります。1時間で出来ると思っても、念のため1時間半、2時間と余裕を持って計画を立てましょう。3日で出来ると思っても、1日予備日を作りましょう。3週間の予定でも、年のため4週間を見積りましょう。予定を詰め込まないようにしましょう。
★その日のやることは、2個―5個に抑えましょう。もっとやりたくなるかもしれませんが、決めたやることが終わってからにしましょう。
7 タイマーを活用する
やる気がなくてもタイマーで決めた時間で課題に取り組みましょう。
段取りを決めても、ADHDの傾向としてエンジンがかかりづらいことで、時間を無駄にしがちです。
例えば、まずは25分に設定して目前の1つの課題に集中します。その25分は別のことがやりたくなっても、それはメモに書いて1つの課題をやります。次に25分が終わったら、5分間休憩を挟みます。その際に、思いついた別のことの優先順位を考えて、それを先にやるべきか判断します。
南のオススメはこちらのタニタのバイブレーションタイマーです。もちろん携帯のタイマーを使ってもいいのですが、ADHDの特性として携帯を出したときに、すぐにメールチェックやネットサーフィンなどの誘惑に負けがちです。このタイマーはバイブレーションか音かを選ぶことができるのも優れものです。ちなみに白とピンクと黒の3色から選べます。
追記:2018/8/16 パール金属 バイブレーションタイマーもおススメです。タニタより少し大きいので、見つかりやすいです。タニタは小さいのが良さでもありますが、小さすぎて見当たらなくなる恐れがあります。デザインもスタイリッシュで、首からかけられるストラップつきです。白、茶、赤色の3色から選べます。
「ADHDのための段取り術」いかがでしたでしょうか?2番目にあるように、完璧にやろうとしないことが大切です。7つを全ていつでも意識することは難しいと思います。それでもやることリストを作って、使うことを習慣にしていくことだけでも、あなたの日々は大きく変わってくると思います。
やるべきことがあなたをコントロールするのではなく、あなたがやることをコントロールする、そんなゆとりのある日々を過ごしたいと思いませんか?
この記事を何度も読み直して、習慣になるまで続けて下さい。それでもうまくいかない場合は、お気軽に相談ください。あなたにあったやり方を一緒に考えていきましょう!
こんにちは。十六歳の女です。自分はADDなのではないかと疑っています。
昔から飽きっぽく、不注意が多かったのですが、親の指示が届いていた為かあまり気になりませんでした。
今は自立する時期であり、物事を自分で決定して実行することがほとんどですが、いつも途中で投げ出してしまいます。
時間管理や優先順位付けができず期限に遅れたり、必要なものを忘れたり、毎日やっているはずの歯磨きや洗顔を忘れたり。
周りの人から怒られる度、また、周りの人と比べる度、自分はなんて情けないんだと思ってきました。努力が足りないんだ、甘えているんだと自分を責め続けたら、鬱病のようになって、学校に行けなくなりました。
毎日が辛くて、生きているのが辛くて、親からも「理解できない」「病気」「社会の厳しさを知らない」などと言われました。
自分で選んだことすらやり遂げられず、人間やめれば、と言われたときは本当に死んでしまおうかと思いましたが、今はその時の気持ちも思い出せません。
なんとかならないかと、藁にもすがる思いでこのサイトにたどり着きました。
「ADHDは甘えているわけではない、脳のクセだ」と書いてあるのを読んだときには涙が溢れました。初めて存在を認められたような気がしました。その他、書いてあることの多くに共感でき、また、励まされました。
やることリストは一回やったことがありますが、途中で飽きてしまって、それが余計に情けなくさせました。飽きてしまうことまでも肯定してもらえたことがとても嬉しいです。また挑戦してみようと思います。
親が非協力的なので病院はまだ難しいかもしれませんが、いずれ行ってみたいです。
わたしを認めてくださってありがとうございます。私の頭がおかしいわけではないのですね。私は生きていて良いのですね。
本当にありがとうございます。またじっくり読ませていただきます。