ストレスに負けない秘訣は「ひとかこむ」!?
こんにちは!
カウンセリングルームすのわ・臨床心理士の南です。
ADHDなど発達障害の人、トラウマを抱えている人は共通して、日々のストレスに悩まされてしまっているのではないでしょうか?
今回は心の専門家である臨床心理士の南が「日々のストレスに負けないためのとっておきの秘訣」をお伝えします。
読んでほしい欲しいのはこんな人
・気がつくとストレスが溜まっていて、心と身体に不調が出てしまっている人
・ADHDの症状から慢性的なストレスで、何をしていいか分からなくなっている人
・トラウマのストレスから、悪循環に陥ってしまい、抜け道が見えなくなっている人
特に、ストレスから抜け出したいのに、方法がわからなくてグルグルとしてしまっている人にはおススメの内容になっています。
ストレスの全くない生活を望んでいる人もいるかもしれませんが、悪いことだけでなく、逆に良いこともストレスになりえます。つまり人は生きている限りは、何かしらのストレスに晒されています。だからストレスマネジメントを身に付けることは、全ての人にとって重要です。
ストレスマネジメントとは、そんな日常にあふれるストレスと上手に付き合っていくための方法です。
今日お伝えするストレスマネジメントの頭文字をとって「ひとかこむ」で覚えて下さいね。
ひとと関わる
自分をサポートしてくれる人との関わりを増やしましょう。人との関係で積み重ねられるストレスですが、ストレスで疲れた心と身体を癒してくれるのも、人との関わりです。特に自分を否定せずに受け入れてくれる人に話を聞いてもらいましょう。サポートしてくれる人であれば、家族や友達でもカウンセラーなどの専門家でも良いでしょう。
アクション
最近、会っていない優しい友人に連絡をとってみる。
とらえ方を変える
「人生はとらえ方で決まる」と言っても言い過ぎではないでしょう。
このテーマを考えるときに、いつも思い出す逸話があります。これはシンクタンク・ソフィアバンク代表の田坂広志さんに教えてもらった話です。これはよく言う、コップに水が半分あって、それが「半分も」あるか「半分しか」ないか、そのようなレベルの話ではなく、もっとインパクトがあり胸に深く残っている話です。
あるビジネスマンが、アメリカ出張中に大変大きな交通事故に巻き込まれます。一つ間違えば命を落としていても不思議ではないような大事故で、そのビジネスマンは1週間昏睡状態で生死を彷徨います。そして一週間後なんとか目覚めることになります。
そして自分の体の異変に気づいて愕然とします。
自分の膝から下がなくなってしまっているのです。気付いた時の心境はストレスと表現するのは申し訳ないくらいに、大きなものでした。
これから自分は障害者として生きていくんだ、絶望の中でいました。
その後まもなくその男にとらえ方が変わる瞬間がやってきます。
男の妻が日本から駆け付けて、病室で絶望を感じている夫に一言
「あなた、命が残って本当に良かった。死んでもおかしくない程の事故だったのよ。本当に良かった。」
それを聞いて、男のとらえ方も変わります。
「足を失った絶望の人生」
から
「ギリギリのところで命を拾うことができた人生」
これがとらえ方を変えることの力です。
アクション
今ストレスを感じている事柄について、別の視点からの見方が最低3つ考えてみる。
感情を出す・感情を受け入れる
ストレスな状況に直面した時、さまざまなネガティブな感情が出てきます。不安、恐怖、怒り、絶望、落ち込み、悲しみなどなど。これらの感情は、押し殺し、否定するといつまで経っても、消えてくれません。それどころか、より大きくなってあなたの心を蝕みます。
これは心理学の研究でもわかっていることですが、感情は外に出さずに押し込めれば押し込めるほどに、消化されずに残ってしまうのです。
悲しい気持ちが出ているのであれば、十分に悲しんで、悲しみを味わい受け入れることが、悲しみを乗り越えるためには必要です。
怒りの気持ちが出ているのであれば、出しても安全な環境で怒りを十分に出してしまうことで、怒りを消化することができます。怒っている相手に対して直接出してしまうと、関係が壊れて逆効果になる場合もありますので、怒りのエネルギーを思いっきり走ったり歌ったりすることで発散するのもおススメです。
アクション
悲しいときは、バラードを聞いて思いっきり泣いてみる。
怒っているときは、怒りを歌や芸術にぶつけてみる。
不安なときは、不安な気持ちを友人に聞いてもらう。
コーピングの方法を持つ
コーピングとは、ストレスに対応する技術や手段のことです。簡単にいうとストレス発散法です。あなたはどんなストレスコーピングをお持ちですか?
・カラオケ
・スポーツ
・読書
・おいしいものを食べる
・マッサージを受ける
・映画を見る
・自然に触れる
・瞑想する
いろんなコーピングがあると思います。大切なのはいろんな種類のコーピングを持っておくことです。例えば友達とお酒を飲むことだけがコーピングの方法だとすると、友達の都合が悪い時は、ストレス発散ができません。友達とできることだけでなく、自分ひとりでできること含めて、いろいろなコーピング方法を用意しておきましょう。
アクション
あなたのストレスコーピングのリストを作る。
向き合う
ストレスを目の前にして、あなたはどう対処していますか?目を背けて、見なかったことにしていませんか?
ストレスは避ければ避けるほどに、繰り返ししつこくあなたに付きまといます。
ストレスに打ち勝つためには、まずはそのストレスと向き合う姿勢が必要です。ストレスの原因と向き合うことで初めて、対策が見えてきます。
だからと言って、急に向き合うことで圧倒されてしまう心配もあるかと思います。だからいきなり全部のストレスと向き合うことはおススメできません。自分が向き合うことができる部分に向き合いましょう。
たとえば、部屋が片付けられないことがストレスになっているとしましょう。今日の自分が向き合えるのが、テーブルの上だとしたら、テーブルの上だけと向き合って、片付けしてみましょう。また時間を区切って向き合うこともできます。たとえば30分だけ片付けのストレスに向き合って、片付けをするという方法もよいでしょう。
アクション
向き合える部分を見つけて、そこに具体的な行動をとりましょう。
ストレスマネジメントの「ひとかこむ」、覚えていただけたでしょうか?今抱えているストレスについて、見て見ぬ振りするのではなく、できる範囲でちょっとだけ時間をとって向き合ってみてください。
紙に一つずつ振り返りながら書き込んでいくのも、良いアイデアです。一通り考えた後には、きっとあなたのストレスが減っているはずです。
ストレスにもっと向き合っていきたいと考えている方は、是非カウンセリングルームすのわに連絡下さい。必ずあなたのお役に立ちます。ストレスともっと上手く付き合うことができるようになりますよ!
この記事のまとめ
・ストレスマネジメントは「ひとかこむ」
・ひとと関わる
・とらえ方を変える
・感情を出す・受け入れる
・コーピングを持つ
・むき合う